ヌメ革とは

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「ヌメ革」とは、植物の渋にも含まれる成分のタンニンで牛の原皮を鞣し、型押しなどの表面加工をほとんど施さずに仕上げた革のことです。

数ある革の中でも最も革らしい雰囲気を持つため、“革の中の革”とも呼ばれます。ひと目で本革と分かるナチュラルな風合い、高い上質感と風格、素朴な匂いやなめらかな手触りが特徴です。

傷痕やシワ・血管や毛穴の痕などの自然の刻印がそのまま残されるため、表情がとても豊かで個性的になります。

またヌメ革は、廃棄されても土中で微生物などにより自然に分解され、またその製造工程中に環境を汚染するような有害廃棄物をほとんど出さないため、自然環境に優しい素材として近年その価値が見直されて います。

ヌメ革の特徴

丈夫で長持ち

ヌメ革は繊維がキュッと締まっているので、たいへん頑丈な革です。

そのため使い初めはややゴワゴワして固い感じがしますが、使い込んでいくと徐々に繊維がほぐれて柔らかくなり、馴染んできます。

表面加工をしていないため簡単に傷が付きますが、丁寧に手入れをしながら使うことにより五年十年と長く使えるので、傷さえも味わいに見えてしまいます。

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味わい深い経年変化

ヌメ革は日光や熱で日焼けしたり、ケアオイルや手の脂が染み込むことなどによって、色がより深いものへと変化します。

また日光や熱、摩擦などの刺激によって革が元々含んでいる脂分が表に染み出し、これが磨かれることで独特のじんわりとしたつやが出てきます。

ヌメ革はただ古びていくのではなく、年季が入るほど味わいを増していくのです。

ヌメ革の特徴

自然の刻印

最もナチュラルな仕上げの革であるヌメ革には、牛が元々持っていたシワやたるみ、キズ、血管、毛穴などの痕跡がそのまま自然の刻印として現れます。

これを「ナチュラル・スタンプ」や「ナチュラル・マーキング」などと呼び、ナチュラルレザーには付きものの特徴となっています。

ヌメ革は表面加工をほとんど施さないなので、これらのナチュラル・スタンプが他の革よりもはっきり現われ、それが一枚一枚の革の個性や味わいになります。

ヌメ革の特徴

ヌメ革のメンテナンス方法

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ヌメ革は丈夫で長持ちする素材ですが、『トラブルが起きた時のケア』!
これが適切にできるかどうかで、革製品の寿命は格段に変わってきます。

革製品を永く使い続けるためにも、
『革の状態を見極めて適切なケアを』
『突然のトラブルには素早い対応を』
が大切になります。

革製品のメンテナンスについて正しく知りましょう。

お手入れ方法

ほこりの除去

◯目的
「ゴミ」や「ほこり」を落とし、この後に行う工程(汚れ取り・オイル塗りなど)で革に傷がつくのを防止します。

◯道具
ブラシ

◯方法
軽くなでるように全体のゴミ・ほこりを払います。
糸目の部分も同様にほこりを払ってください。

◯注意点
傷が付かないよう「力加減」に注意してください。

汚れの拭き取り

◯目的
オイルでクリーニング・コーティングする前に、革に付いている汚れを拭き取ります。

◯道具
クロス(やわらかい布)

◯方法
銀面が傷つかないよう注意しながら汚れを落とします。
落としきれない汚れがある場合は、「クリーニングオイル」などを使用してください。

特に汚れがない場合でも、全体の「汚れを落とす」ように拭き取りを行ってください。

◯注意点
擦り過ぎて銀面に傷がつかないよう、力の加減に注意してください。

オイルの準備

◯目的
塗り込むオイルを取り出します。

◯道具
シープウール、コットンクロス

◯方法
シープウールにオイルを少量取り、ウール上で均等に馴染ませます。

◯注意点
オイルの付け過ぎは、ベタつきやシミ、型崩れの原因になります。少量ずつ取り出してください。

オイルを塗り込む

◯目的
適度な油分、栄養分を革に供給し、防水効果や、しなやかさ、光沢などを出します。

◯道具
シープウール、メンテナンスオイル

◯方法
オイルを少量ずつ、薄く革に塗り込みます。小さな円を描くようにして革全体に均一に塗り込んでください。

◯注意点
オイルが革に悪い影響を与えないかどうか、目立たないところで試し塗りをして確認してください。

乾拭き

◯目的
余分なオイルを拭き取ります。同時に、グレージング・磨きを行い、革につやと光沢を出します。

◯道具
クロス(やわらかい布)

◯方法
オイルが十分馴染んだのを確認してから始めます。余分なオイルを拭き取るように全体を乾拭きしたあと、別のクロスで全体を磨くように拭いてください。

◯注意点
オイルを付け過ぎていると傷つくことがありますので、様子を見ながら力の入れ具合を加減してください。

陰干し

◯目的
余分な水分を飛ばし、オイルを馴染ませます。

◯道具
なし

◯方法
直射日光の当たらない、風通しのよい日陰に置きます。革を触ってみて、ベタつきがなくなればOKです。

◯注意点
直射日光のあたる場所には置かないでください。変形や割れの原因になることがあります。

メンテナンス注意点

ドライヤーの使用不可

温風、冷風に関わらずドライヤーの使用は厳禁です。急激な温度、油分・水分の変化は、型崩れやひび割れ・硬化など、トラブルの原因になります。

直射日光の当たらない風通しのよい場所で、陰干ししてください。

ゆっくりと自然乾燥させてあげてください。

直射日光は不可

長時間の直射日光は、基本的に避けてください。
急激な熱と乾燥により、革が変形したり乾燥してしまったりする原因になります。
また、直射日光下で長時間放置した場合、部分的に影がかかることで革表面に焼きムラ(色ムラ)ができることがあります。

直射日光の当たらない風通しのよい場所で、陰干ししてください。

ゆっくりと自然乾燥させてあげてください。

使用上の注意点

●水に濡れるとシミやふくらみが生じたり、カビの原因になったりする場合がありますので、水が付着した場合は放置せず、できるだけ速やかに拭き取って下さい。

●防傷加工をしておりませんので、爪などで容易に凹みや傷痕が付きます。一度付いた傷や痕は基本的に消すことができませんので、傷を気にされる方は扱い方にお気をつけ下さい。但し、浅い傷は指で揉みこんだり、経年変化で自然に目立たなくなる場合があります。

●革が急激に乾燥して傷んだり、変色・褪色する恐れがありますので、高温になる場所に長時間放置しないようご注意ください。

●風合いを損なわないよう色止め加工をしておりませんので、強い摩擦や水濡れなどで色落ちをする場合がございます。

● ヌメ革本来のナチュラルな表情と素材感を活かすため、表面に防傷加工をしておりません。そのため、製造工程中や保管の際の薄い擦り痕やテカリが付いている ことがございます。これらはお使いいただくうちに自然と馴染んで目立たなくなってまいりますので、どうぞご安心ください。